「コマース2.0」(4) 「グローバライズ」と「ローカライズ」
投稿 鈴木秀則 : 07/11/02 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
「グローバライズ」と「ローカライズ」
(「コマース2.0」(4) ~WEB2.0の流通破壊が始まった~)
WEB2.0の先進地域は言うまでもなくシリコンバレーを擁するアメリカである。グーグル、アマゾン、マイスペース、フリッカー、ユーチューブなどWEB2.0サービスを代表する企業が出そろっている。スタンフォード大学を始めとしてインターネットの登場当初から蓄積された技術、知識、そしてネットベンチャーが容易に資金を集められる環境などを背景にいち早くWEB2.0に対応したサービスがリリースされてきた。
日本でもグーグルで検索をして、アマゾンで本を買うことが何の不思議もなく行われている。このようなアメリカ発のウェブサービスが各国に広がっていく様子をWEB2.0の「グローバライズ」と考えたい。
しかし、私は逆に次のフェイズではむしろ各国の国産ウェブサービス、つまり、WEB2.0の「ローカライズ」がしだいに優勢になっているのではないか考えている。
理由は、ウェブサービスが(1)インフラ部分の構築フェーズから、(2)付加価値サービスの競争のフェーズに入ったこと。そして、付加価値競争のフェーズでは、各国の言語、文化、慣習などにフィットしたサービスが優位になるということである。オープンソース開発の普及などで技術が伝わっていくスピードはどんどん速くなっているがと人々のライフスタイル、つまり、文化の変化スピードはそれほど速くなっていないという理由でもある。
確かにWEB2.0サービスのリリースには技術力、資金力が必要ではあるが、それ以上に大切なのは、ユーザーのニーズを捕らえたサービスである。
ちょうど街づくりでは、最初のフェーズが幹線道路建設だとすれば、次のフェーズでは生活道路であったり、公園であったり、住宅が作られる。幹線道路の作り方は文化によって違いは少ないのですが、住宅の作り方は各国の気候、文化、制度によって大きく違ってくる。グーグルですら、日本、中国では検索ユーザーシェアの首位を得ていない。
つまり、人々の暮らしに近い下流サービスであればあるほど、つまり言語、文化に依存するサービスであればあるほどローカライズの力が優勢になってくると考えられる。この領域で日本発の代表的なWEB2.0サービスが登場する日も近いのかもしれない。
(続く)
◇◇◇
「コマース2.0」の連載です。この連載は書籍出版のために少しずつ書きためてきたものです。
内容は十分に書きこなれておらず、難解な部分があるかと思いますが、WEB2.0、そして、そのインパクトを受けるであろう流通業界について、自分が知りえた限りの情報を読者の皆さんと共有できるのではないかと楽しみにしています。
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